レザーを着て死ね

夏でもレザー着てる人のブログ hustle & hustling

あびる優って早口でいうとアイラビューに聞こえるね

中学時代からの友人の樽谷(たるたに)通称タルが結婚するらしい、もうすぐ結婚してしまうタル。少しセンチな気分になったので、タルとの思い出をふりかえりたく手紙を書いてみた。


中学校の時、俺とタルの中で流行語があったよね。
『ホビー』っていう言葉やったよね。英語に訳すと「趣味」という単語やねんけど、俺らはそんな既成概念をとっぱらい、その語感の良さから、何かにつけてホビーホビー連呼してたよね。その前は「でんぷん」やったけど。
『あいつマジホビッてるわー』、『あいつ結構ホビッた顔やなぁ』とか言って、適当に使ってたっけ、特に意味は無かったっけ。そんなこんなでタルとホビーを狂ったように使い続けたよな。

そんなこんなで3ヶ月程たったある日の休み時間の時、あれは忘れもしないよな、クラスの女子3人が先生の悪口言っとった。「あいつマジでむかつくねんけど、あいつの授業嫌やわ!」などと言い、中々過激な内容やった。そんな毒舌が乱れる女子グループの中、穏健派の金城さんはずっと黙ってた。ずっと、タイミングを見計らってたんやろうか、どちらかというと地味で素朴な金城さんが、突然口を開き、ボソッと言った。

「あいつマジで ホ ビ ッ て る」と。

それを隣で聞いていた俺とタルは顔を見合わせたよな。
「流行ってる!」「ホビってる流行ってる!」
使ってる俺らですら意味わかってへんのに、この子は「調子のってる」みたいなニュアンスで使ってる!!みんなご存知のみたいな感じでサラッと言ってる!あほや!あほやーーー!ほんまもんのアホやでーーーー!

と二人で爆笑したことは覚えてますか?

卒業文集見たら『皆に向けて一言』のコーナーにも

「ホ ビ ッ て る」   って当然のように書いてあったよな。

そこまですんねやったらってことで金城さんにあげたよなこれ。 

タルは俺の中で、エロのカリスマやったんよね。家も近かったから、よく一緒に帰ったよな。部活の後もエロ話に花を咲かしたこともあったよな。学校からの帰り道に大きな公園があって、そこを通った時、タルが叫んだよな。
「エロ本おちてる!!」って。
タルが指差すほうを見るとエロ本が散乱してた。
宝の山を見つけたかの如くはしゃぐタル(と僕)。よく見ると、その宝の山の中にさらにひときわ輝く宝があったんや。

そう、『エロビデオ』や。

当時中2の自分らには衝撃的やったよな。ラベルこそ剥がれているものの、比較的新しく、まだまだ再生出来そうやったエロビデオ。エロ上級者のタルでも、ビデオは未開の分野みたいで俺にこう交渉してきたよな、覚えてる?

『エロ本5冊あげるから、ビデオ一本僕に下さい』と。

何その物々交換

タルの中でエロビデオ1本の価値は本5冊に値するんやな。

あまりのタルの真摯な態度に免じてビデオ譲ってあげたよな。
いまだ、あの時のタルより真っすぐ目をみて喋ってくる奴にあったことないわ。『今日見たら、また明日持ってくるわー』と言い、足早に去っていったタル、あの後ろ姿は今でも目を閉じたら鮮明に蘇ります。
ウキウキしながら自分も家に帰宅して。その後、タルと別れて10分ぐらいやったかな?
家のインターホンがなった。
タルだった。「何?」 『エロビデオ持ってきたから、エロ本かしてー』
と若干息を切らしながら言ってくるタル。走ってきたんか。
明日交換のはずやのに速かったなーと思いながらも、まぁ気にせずタルが帰った後、ビデオを入れ再生ボタンを押した。ドキドキしたもんやで。

『獣姦』というタイトルの裏ビデオが流れた。

はめられた。
突然白人と犬が性行為を始めた。度肝抜かれたわ、初めて見たAVが裏、しかも犬と外人。
しかも、まだオス犬と女性なら許せますけど、なんでメス犬と男やねん。これどこ見んねん。

次の日、タルに出会うなり肩パンしたよな、タルはやり返してこなかったよな。

まぁ、そんな感じで騙したり裏切りあったりして傷つけあった二人やけど、喧嘩する程仲が良いと勝手に思っております。幸せになってねタル。

ちなみにこのブログやってること伝えてないので一生このメッセージは彼に届きません。