レペゼン神戸 KOBEY
こちらオカケン。
今迄何度かヒップホップについて書いてきたが、私はヒップホップの中でも取り分け「フッドをレペゼンする文化」と「サンプリング文化」に魅力を感じている。この二つは他の音楽ジャンルにはないヒップホップをヒップホップたらしめる要素だと思う。
では一体「レペゼン」とはどういう意味なのだろうか、元々は英語の「レプリゼント」からきた言葉である。それが短縮されたのが「レペゼン」であり、「○○代表」や「〜からやってきた」といった意味になる。ラッパーはそれぞれ地元を背負っている意識を持って活動している。日本で言えばヤンキーの地元LOVE的な文化に通ずるのかもしれない。それは本場USでも変わらない。しかし、大きな違いがあるとすれば、地元愛だけでなく「フックアップ」というヒップホップ特有の価値観だろう。その街をレペゼンするラッパーが一人売れれば、そのラッパーの仲間、取り巻き全員で成功への階段をかけ上がっていこうとするのがヒップホップ文化だ。USでは何から何までクルーと行動することは珍しくない。レコーディング、プロモーションは勿論、ツアーでもフッドの仲間は帯同する。ディスはそのラッパー個人へのディスだけでは収まらず地元やアイデンティティのぶつかり合いにまで発展する。それが原因でブッキング先のクルーと衝突することもしばしばある。
ビーフの最中、ヤングジージーはリックロスの地元マイアミに乗り込む時は100人ぐらい仲間を連れて行ったんだとか。
Rick Ross & Young Jeezy Fight -- The BET Awards Brawl Footage | TMZ
こういう地元の看板を背負う文化がbeefを過激にさせる原因の一つになる。また敵は外の人間だけではない。フックアップしなければ、フッドでのプロップスを失い逆恨みによる命の危険性も無視できないのである。フッドを盛り上げることはラッパーに課せられた使命なのである。
ラッパーは自分の生き方、生き様、経験を音楽にする文化である。良い悪いは別にして人間形成に大きく影響を与えてくれたバックグラウンドへの、自分という人間を育ててくれたフッドへの恩返しは当たり前なのだ。
そしてヒップホップのもう一つ大きな魅力がサンプリング文化である。
もう楽しくて仕方ない。
これに関してはこの記事で紹介したので割愛。
私はセンスの良いオマージュが大好きだ。自分でもよくTシャツを作ってきることがある。
ジャックダニエルのパロディ
ただし個人で楽しむだけに留めた方がよい。著作権は親告罪で訴えがなければお咎めなしだが、権利所有者がいつも寛容とは限らない。サンプリング文化といってもアメリカでは訴訟も頻繁に起きている。
そして今回紹介したいのはお洒落な港町神戸発のストリートブランド KOBEY
ストリートファッションに少しでも興味があれば見たことぐらいはあるだろう。
そう、アメリカ発のストリートブランド、スケーターから支持を集める OBEY にそっくりだ。
KOBEYの名前の由来は神戸「KOBE」と港町「BAYSIDE」を掛け合わせて名付けられたそう。地元意識を持ち様々なジャンルで活躍する人々が胸をはっていける看板みたいなブランドを作りたいという願いがこもっているようだ。地元愛とセンスの良いパロディがツボ。
私のおすすめはスナップバック!ヒップホップすぎる!
神戸をレペゼンするラッパーBoil RhymeのCIMAもよく着用している(写真右)
これとかそうだね。
戦極MC BATTLE 第11章(15.2 .21) KENTHE390vsCIMA @BEST BOUTその1
このCIMAはKOKのGADORO戦で、本来延長とジャッジされるべきだったところを誤審によって敗退。
それにも関わらず
「いろんなスポーツの競技とかもあるんだけど、基本的には1回下された判定に異議は唱えません。
しかもその後のGADOROのラップパフォーマンスはすごくイケてたから、それをリスペクトします。なので、むしろ懲りずにこれからもチャレンジさせてください」
と言い放った最高に漢気のあるラッパー。
さすが元野球部 Big respect!
神戸っこじゃなくても要チェック!
以上、今熱いローカルブランドKOBEYを紹介しました。では