レザーを着て死ね

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俺的ヒップホップ好きが見るべき映画ランキング②

前回は長く語りすぎてしまったので今回は前置き一切なしで

 

どんどん行くよ

 

 

【第10位】

ズールー戦争 

 

 ズールー戦争とは、1879年大英帝国南アフリカズールー王国との間で戦われた戦争である。この戦争は幾つかの血生臭い戦闘と、南アフリカにおける植民地支配の画期となったことで有名である。

 ヒップホップの父と言われるアフリカバンバータは、幼少時代にこの映画を見て感銘を受けたそうだ。ズールー王国が大英帝国という世界最強の軍隊を追い詰める姿をみてアフリカ系黒人のアイデンティティを刺激したのだろう。影響を受けたバンバータは後にズールーネーション(ヒップホップが現代社会や文化と密接に関わることで、その存在を、社会的、文化的に昇華させようとした集団)を立ち上げている。アフリカ・バンバータズールー・ネイションを知らずして、ヒップホップを語ることはできない。

NASなんかがよく言ってる、「黒人は劣等なんかじゃない、歴史を知り、誇りを持とう」。この映画を観れば、NASの言葉を少し理解できるだろう。

 

 

【第9位】

ハッスル&フロウ

 

 主人公はメンフィスで女衒(ピンプ)をして裏稼業で稼いでるどうしようもない中年。クソみたいな日常を繰り返す、観てるだけでイライラするようなクズ。そんな底辺がラッパーになるという昔の夢を思い出し、マイクでヒップホップドリームを掴むために奮闘する話。

もう少し詳しくピンプを説明すると、娼婦を管理してお金を巻き上げるヒモのこと。日本ではヤクザの仕事になるのかな?娼婦が稼いだ金を巻き上げて、自分と娼婦たちで”ファミリー”を形成する。まぁ簡単に言うと売春の斡旋で生計をたててるチンピラのことだ。

 ハスラー上がりのラッパーは多いが、ピンプ上がりのラッパーも結構いる。例えばクリップスだったスヌープドッグは売春の元締めをしていたことで有名だし、ギャングスタラップの父ICE-Tもピンプ上がり。ICE-Tに関しては超有名なピンプであるアイスバーグスリムから名前を拝借したほど。

ピンプに関してはアイスバーグ・スリムの書いたPIMPを読めば更に詳しく理解できるので読んでみてはどうだろうか。

 

 

練馬のD.Oの曲Hustle&FlowのPVに高級マイクの為に娼婦に売春させる場面がでてくるのだが元ネタはこの映画から。全く同じくだりがある。

 

夢をつかむには綺麗ごとだけじゃないというのが作品の根底にあって面白い。登場人物がクズだらけで、底辺からの成り上がりを描けているヒップホップな映画だ。

 

 

【8位】

カラーズ/天使の消えた街

 

 

 ロサンゼルス市警のギャング犯罪取り締まりチーム“CRASH”に所属する刑事コンビとストリート・ギャングたちとの抗争を徹底して乾いたタッチで描いている。カラーズという題名の通りカラーギャングは勿論、黒人の他に白人の警官、ヒスパニックと沢山の「色」がでてくる。抗争自体にあまり派手さはないのでアクションを期待するとガッカリするかも。でも、本物のギャングを起用しており独特な存在感をだしている。クリップスやブラッズはヒップホップを聴いていれば必ずでてくる二大ストリートギャングなので是非チェックしてもらいたい。

ギャングたちの暴力が全てであるといった価値観を知るにはうってつけの映画だと思った。

ICE-Tの映画タイトルと同じタイトルの曲もいい味だしてる。

 

 

【7位】

スカーフェイス

 

 ギャングスタムービーの金字塔。スカーフェイスは1932年に公開された「暗黒街の顔役」のリメイク作品。主人公はゴッドファーザーシリーズでもおなじみのアルパチーノ演じるトニーモンタナ。ヒップホップ的な生き方のロールモデルとされることも多く、まさにハーコーラッパーのバイブル。未だに多くのラッパーに数えきれないぐらいネームドロッピングされている。底辺から、巨万の富を手したトニーモンタナはゲットー出身のヒップホップアーティストにとって、ヒーローそのものなのかもしれない。

 ではこのトニーモンタナ、どんな男なのかというと、やることなすこと全て無茶苦茶。コカインの密売でのし上がっていくのだが、やり方もかなり強引。目標のためには手段を選ばず、欲しいと思ったものはなんでも力ずくで奪う。権力や金はもとより、例え親分の女でも平気で奪ってしまう。まさにジャイアニズムを地でいく男なのだ。こんな破天荒な男の最後はやはり欲におぼれ自滅していく。そんな安定なんて糞食らえなトニーの破滅的な生き方が最高にドープに描かれている。

ヒップホップ的な生き方に興味がある人は是非

ビギーのWarningのPVの最後はモロSCARFACEのオマージュ。

 

 

 

【6位】

ビーツ、ライムズ・アンド・ライフ 

 

 ア・トライブ・コールド・クエスA Tribe Called Quest)通称「ATCQ」について描いた映画。ATCQといえばジャズをヒップホップに取り入れた革命的ヒップホップグループ。ヒップホップの黄金期を作ったと言っても過言じゃない。特にビートも作ってるQ-Tipはジャンルレスでリスペクトされている生ける伝説。有名なレコードコレクターでもある(火事で燃やしたらしいけど)ヒップホップは社会的/政治的メッセージを主体にした音楽が多いが、このATCQは、純粋に音楽的の素晴らしさを追究しているサウンドが持ち味。

 

 

 

 この映画はそんなATCQの解散の裏側にスポットを当てた映画。

不仲というのはファンなら知っていたけど、結構赤裸々に語られてて面白い

ファイフは『Q-tipが俺らを見捨てた』なんて言っちゃう。

でも悲壮感に満ち溢れているわけではなく、全く別の個性を有したメンバーが時に喧嘩もするが、やはりお互いの存在を認め合い支え合ってきた姿が見れる。ただただ残念なのは、最近ファイフがこの世をさってしまい、もう二度とATCQが再結成されることがなくなってしまったこと・・・彼らがヒップホップに残した功績を忘れないためにも必ず見るべし。R.I.P.

 

Q-tip「彼は俺のヒーローだ。あれほどのファイターにこれまで会ったことがない」

 

 

  

 

今回は俺的ヒップホップに興味を持ったら見るべき映画ランキング10位〜6位を発表しました。残りは今度、ではまたー。

 

 

 

 

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